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2020/01/24 06:16
古くから私たち日本人の暮らしの中に息づき
親しまれてきたお茶。
しかしこのお茶も生活の合理化や多様化、
それに対応した近代農法の進展の中で、
本質の忘れられたものになりつつあるのではないでしょうか。
少しでも早く見かけの良いお茶をつくろう、
少しでも生産性を上げようとして
農薬や化学肥料を大量に使う
それが近代農法というものの一つの姿でした。
昭和50年より行っている当園の完全無農薬の栽培は、
そうした現状に対する反省と危機感から始まったものです。
より安全で、よりおいしいお茶をつくるため、
先人が築き伝えた自然な栽培に回帰し、
何よりも自分自身が本当に納得できるお茶をつくる
今後も、そうした姿勢を茶づくりの信条として行きます。
片木 明
日々の暮らしに欠かせないお茶を
より安全に、よりおいしく!
そうした願いのもとに進める当園の茶栽培は、
二月、新茶の季節に向けて、
茶樹の成育を促すために油カスを施すことから始まります。
以後、ごまカスや魚カスといった有機肥料の施肥を年に数回行うほか、
すべての摘採が終わった後には畝間の土を掘りおこしていく深耕、
その後には刈りとった笹や茅などを樹の根元に敷きつめていく敷草と、
手間と時間を掛けた作業を順次実施。
良く肥えた地味が維持できる、
茶樹に抵抗力がつき強くなる、
害虫を駆除する天敵(クモ類・カマキリ・蜂など)を増やす
といった効用のもと、
人と自然の力によって安全性と、
同時に香り高い味わいをもつお茶を育てあげています。